
社交ダンスとはボールルームダンス(ballroom
dance)と呼ばれ,中世,近代のヨーロッパの貴族が舞踏会などで踊っていたものから派生し,イギリスにて現在の形に完成されたものです.欧米において社交ダンスは教養の一つに数えられています.
イギリスのブラックプールにて年に一度,5月の最終週ヴァカンスが始まる直前の1週間,『世界で最も歴史がある第1級のフェスティバル』と但し書きされている「ブラックプールダンスフェスティバル」という競技会が開かれ,普段は静かな保養地なのですが,競技会が開かれるときだけは大変賑わうそうです.
「ブラックプールダンスフェスティバル」は外国の選手は国名で分けるのに対し,イギリスの選手はロンドン,ロックデール,スコットランドと地方名で分けるそうです.世界一を決める大会ではあっても根本的には全英選手権だからなのだとか.保守的なのか,イギリス発祥のダンスが世界に広がったからやむを得ないのか...イギリスらしいですね〜.
熱心な人達は職場の自分の机にステップの足順を描いたカードを目につくところに貼り,試験勉強のときにお世話になった単語カードのようにして覚え,(仕事中は絶えず足だけステップを踏んでいたらしい)昼休みはグループで職場の建物の廊下で練習し,仕事が終わったら公民館のホールのようなところを借りて練習したとか...
その後,1955(昭和30)年代後半に再び社交ダンスブームが訪れ,若い男女が踊ったそうです.若者のダンスはゴーゴーダンス,モンキーダンス,ディスコダンスとテンポが早く動きがより激しいものに移り変わり,社交ダンスは陰を潜めました.しかし,1945(昭和20)年のブームのときに踊った人々が子育てが終わり定年を迎え第2の人生を歩み始めた1975(昭和50)年代後半に,老人会に社交ダンスサークルがつくられるなど,中高年を中心にダンスブームが訪れました.現在はカラオケ・ダンスパーティを組んだ温泉パックが大変人気があるそうですが,これは社交ダンスが中高年の人々に定着してきた一つの現象と思われます.
さらに,1995(平成7)年,社交ダンスを題材にした映画『Shall we ダンス?』が興行されると同時にラテンダンスを中心に社交ダンスブームが訪れました.
音楽がもともと日本人にはなじみの無いもののせいか,欧米人は音楽のフレーズに身体の動きをあわせながらステップを覚えていくのに反して,日本人は何がなんでもステップから覚えようとするので多少動きが固い,といわれるそうです.
ダンス雑誌を見ると,ダンス用品やダンスホール,ダンススクールの広告が目に付きます.更にダンスに必要な身体作りと称して健康食品やダイエット食品,はたまた,痩身や美容整形の広告が有り,ダンスビジネスの奥の深さを感じます.(^_^;)
日本人は何でもお店でそろえようとする傾向があるそうで,ダンス用品は素人でも手軽にそろえることが出来ます.それとは反対に外国の人は手作りで用意する人が多いそうで,ダンス用品店ではシューズと練習用のレオタードくらいしか置いていないそうです.
モダンダンスの羽のふさふさしたスカートは今でこそ世界中の競技会出場者が着ていますが,少し前までは日本人くらいしか着ている選手はなく外国人選手はせいぜい手製の裾の広がったフレーヤースカートだったそうです.
社交ダンスには大き分けてモダンダンスとラテンダンスがあります.モダンにはワルツ,タンゴ,クイックステップ,スロー・フォックススロット,ラテンにはルンバ,チャチャチャ(マンボ),ジャイブ(ジルバ),サンバ,パソがあり,その外に競技には含まれていませんがブルースがあります.
社交ダンスの最も基本的な動きは歩くことです.他のダンスにある跳躍はありませんので,身体に極度の負担を掛けずに手軽にできるダンスですので,皆さんご承知のように中高年の方に爆発的に流行しているのはこのためかと思われます.
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